映像制作は高いのか?そうなる理由と最善の「選び方」とは。
映像制作の値段って、そこそこ高額なイメージありません?
自分は映像制作を生業にしてて、他の会社とかもちょこちょこ調査したりするんですけど、ぶっちゃけ「ピンキリ」だと思います。高額な場合だと、一本100万200万円する事もあれば、安ければ2~3万円で作ってくれたりする事もあるし。高額と低額がプラン分けされて、1つの制作会社になってる場合もありますね。
調べたら毎回思うけど、世の中、多種多様な制作会社がありますね。笑
まぁ「高いところは高い」とか、「安いところは安い」ってのは、何処の業界でもある事ですね。ただピンキリといっても、高い安いの割合でいえば「高額」な部類に入ると思います。
何故かといえば、やっぱりそれなりの理由があるんですよ。
映像制作が高額な理由
完成までにかかる「時間的コスト」が高い。
A「お願いします!作ってください!」
B「了解です!任せてください!」
− 2日後
B「完成しました!」
A「あざっす!」
って感じで、出来ないんすよね。笑
自分の場合もそうですけど、何処の制作会社、クリエイターも大体こういう流れになると思います。
ごっつ長くないですか?笑
完成まで、いくら早くても1ヶ月以上はかかってしまうんですよ。
ちなみに、このフローは、制作の規模関係なしに行う業務なので、削る事はまずありえないです。怠慢な会社はそういう事しちゃう場合もあるかもしれないけど、ここを削る事は、普通に職務怠慢なんで切腹モノです。
しっかりと制作してくれる所はそれに伴う下準備をキッチリとするから、時間的コストがどうしてもかかってくる訳です。
「人件費」がかかる。
この時間的コストに比重してくるのが、それに携わる担当者の「人件費」です。ただ、ここは撮影の規模や、制作会社のスタイルによって大きく変動していく感じですね。
規模によっては、カメラマンさんが複数人いたり、メイクさんが入ったり、照明さんが入ったり、モデルさんを雇ったりする場合もある。編集マンって、編集を専門にしてる人にお願いしたりする場合もあると思う。当たり前だけど、規模が大きくなるほど、人件費も増えて高額になってきます。
逆にいうと、規模が小さければ小さいほど安くなるという訳ですね。
「撮影費用」がかかる。
映像制作において欠かせない「撮影」においても費用ってのが掛かってくるんです。
大きく言えば、さっき話した「人件費」もここに含まれるんだけど、それ以外でも、いくつか費用がかかってくる事が多いんですよね。これが。
例えば、スタジオを借りて撮影するなら「スタジオレンタル費用」ってのが掛かってくるし、遠方で撮影するなら高速代金や電車代って「雑費」も当たり前に掛かってくる。撮影の為の機材も、クオリティを決める大きな要因の1つなので、必然的に高額な機材を使う事になる。で、それ相応に値段も高くなる。場合によっては、機材をレンタルする事もある。
その辺の「諸経費」を考えてもらえると、そこそこ高額な理由が分かるかと思います。
何も欲が深いという訳じゃないんです。笑
安い所はどうなってんの?
ここで気になるのが、冒頭で話した「2~3万円」とかでやってくれるような、格安の制作会社は何故そんなに安いのか?って事だと思う。俺も気になって、色々と分析してみた。
まぁここを成立させるには、「薄利多売でも生産力が追いついて、採算が立つ」って条件を満たしていないと現実的に厳しいと思います。それこそ、自分みたいなフリーランスの映像クリエイターが薄利多売なんて姿勢でやってしまうと「生産力が追いつかへん」って事になって失神します。笑
ここからは個人的な意見だけど、クリエイター業で薄利多売って姿勢がまず間違ってると思う。映像制作なんか特にそう。そもそも薄利多売なんて「テンプレート」やらのフォーマットがある程度決まってないと実現できない。ようは量産型の作品が出来上がるって事ですよね。
映像は「伝える能力に長けたコンテンツ」だから、手を抜けば抜くほどそれも「伝わる」わけです。例に挙げたような会社のポートフォリオをいくつか見させてもらったけど、やっぱり安っぽいんです。「とりあえず映像が欲しい」って人には良いかもしれないけど、それ以上の期待を持って依頼するのはお金の無駄だからやめたほうが良いと思います。
安いのは良い事だけど、安けりゃ良いって訳じゃないですね。
最善の選び方は?
予算もあって、色々問題なくできますって所は、大手の映像制作会社とか、著名なクリエイターさんに依頼すればOKなんですけど、なかなか普通はそうは行かない所も多いと思います。
「映像を取り入れたいけど、高額だから難しい」って所も多いですよね。
そういう時は、どこかの制作会社に頼るよりも、フリーランスの映像クリエイターに任せるのが一番だと思います。
理由としては、僕も含めフリーランスの映像クリエイターは「企画・撮影・編集」など、自分1人でやる人が多いんですよね。大規模な撮影となると、さすがに外注する場合もあるけど、外注したとしても少人数の撮影が多い。基本的に1人で制作していく事が多くて慣れてる、そういう制作スタイルの事をワンマン・オペレーターって言われてます。
そうなると必然的に「人件費」を大幅に削減する事ができるんです。
さらに、「マインド・セットが違う」という所が大きい。映像制作会社なんかは、営業担当の人がいたりと、クリエイターではなく外部の人が仕事を取ってきたりする場合も多いと思う。要するに「仕事がなくなる」って事をそこまで考えずに仕事ができる。それに、映像業界は超激務で知られた業界。次から次へと仕事が来て、1つの仕事に丹精を込めるというのが難しくなるのは必定。人手が足りていないという現実が物語っています。
それとは逆にフリーランスはどうなのか?
フリーの映像クリエイターなんかは「いつ仕事がなくなってもおかしくない」という危機感を持って仕事をしてる人が多いと思います。「いい加減な事はしてはいけない」と肝に命じ、会社という看板ではなく、己という看板を背負って「自己責任」で仕事をしてるから、1つ1つの制作における熱量が変わってくる訳です。
そういった点から、下手にどこかの映像制作会社に頼るよりも、フリーランスに制作してもらう方が、低予算で良質な作品を生み出してくれる可能性は高いんです。
もちろんフリーランスでも、いい加減でカスみたいな詐欺師まがいの奴もいるから気をつけて。依頼する時は、詳細までシェアしてくれる人を選ぶ事をオススメします。質問にはっきりと答えられない人、レスポンスが悪い人は切った方が良いです。